ファスト&スローを読み終わった
こんばんわ、うれいです。
先日春休みに読んだ本を振り返ってみるという記事の最後に紹介しました、「ファスト&スロー」ようやく読み終わりましたので、ざっと感想とか思ったことを書き留めておこうと思います。
1,ファスト&スローってどんな本?
本書で私がめざすのは、認知心理学と社会心理学の新たな発展を踏まえて、脳の働きが今日どのように捉えられているかを紹介することである。(上巻 27頁)
この本の著者ダニエル・カーネマンは本書の目的をこのように言っています。本書では人間の思考を直感的思考(システム1)と熟考思考(システム2)に分類し、人間が判断を下す際にこれらが判断に影響について軽快な語り口で紹介されています。後半部分では行動経済学にも若干触れています。
2,印象に残った点
心理学に関してはほとんど何も知らなかったので読めば読むほど新しい発見がありました。特に印象に残っているのはハロー効果と、損失を表現すると利益を表現するよりもインパクトが大きいということ。ちなみにハロー効果はこんな感じ。
ある対象を評価をする時に顕著な特徴に引きずられて他の特徴についての評価が歪められる現象のこと。(wikipedia)
例えば、見た目が清潔な人はそうでない人に比べて性格が良いと思われがち、とかそんな事例がハロー効果に当てはまるんですかね。見た目がいいと性格とか他の要素もみんな良いんじゃないかっていう錯覚に引っかかってしまうわけです。
後者は、例えばある病気について
「この病気にかかっても90%の確率で生き残ります」
と言われた時と
「この病気にかかったら10%の確率で死にます」
と言われた時では後者のほうが病気自体を危険に感じるっていう感じ(あってるか不安)
翌々考えてみると両方共言ってることは同じだけど何故か後者のほうが危険に感じる。なんでだろう?という素朴な疑問をこの本は解決してくれました。
3,総評
読んでいてたしかにそのとおりだと感じる部分が多々あった。自分がどれだけ錯覚に陥っていたかを浮き彫りにさせられました。この本を読んだあとには自然と「いまシステム2が働いているな」とか意識しちゃいますね。300ページ弱で上下巻構成と意外とボリューミーですが一読の価値はあると思います。ゴールデンウィーク中などまとまった時間が取れるときに読んでみるのがおすすめです。
ファスト&スロー(上) あなたの意思はどのように決まるか? (ハヤカワ・ノンフィクション文庫)
- 作者: ダニエル・カーネマン,村井章子
- 出版社/メーカー: 早川書房
- 発売日: 2014/06/20
- メディア: 文庫
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上巻はこちらです。上巻だけ読んでみても十分ためになると思うのでぜひ読んでみてください。
おわり。